それでも

完全自己満足のCH二次創作ブログです。 想いのままに書き散らかしています。

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period②

たくさんの拍手、ありがとうございます!
お返事不要とのことだったのですが、うれしすぎたのでお返事させてください!(笑)
「ストライクゾーンど真ん中」、「胸がキュイーン」などの素敵言葉に私の方が胸キュンでした。
パソコンの前で鼻の下をのばしておりました。本当にありがとうございます!またぜひいらして下さいね。2話目も楽しんでいただけるとうれしいです!今度は正式にお返事させていただきますね(^▽^)

では、どうぞ。











ここ数日、香の様子がおかしい。
ボーっとしていたり、物思いにふけっていたり、何か考え事をしているようだ。
依頼がこないことは相変わらずだし、俺がナンパに行くことも相変わらずだし・・・。

キャッツに行っていつも通りコーヒーを飲む。
横目で隣の香を見る。いつも通りにしているが、やっぱりどっかおかしいよなぁ。

「何かあったの?」

まさしく俺が思っていたことを美樹ちゃんが代弁してくれた。

「え?」
「香さん、何か最近おかしくない?」
「お、おかしいって?」
「心ここにあらずって感じ。何かあったの?」

美樹ちゃんの質問に香の動揺がはっきりとわかる。何かあったんだな。

「まさか冴羽さん!また何かしたんじゃないでしょうね!?」
「なっ!何で俺なんだよ!しかも『また』って美樹ちゃん・・・」
「香さん。冴羽さんが何かしたの?」
俺をしっかり無視した美樹ちゃんが、香に向き直る。
「えっ、べ、別になんでもないの!大丈夫!」
手を大げさに振る香をますますあやしむ美樹ちゃんとオレ。・・・プラス、タコ。
そう言うと、香はさっさと伝言板を見に行った。

「あやしいわね。冴羽さん、本当に何も知らないの?」
「知らないね。俺も最近、思ってたことだし」
残りのコーヒーを飲みほすと、タコがゆっくりと二杯目を注いだ。
「5日前、香が男といたらしい」
「あん?」
「詳しくは知らんが、二人で会っていたそうだ」

なんだかんだ、タコも気にしてたってか。
「ちょ、それって、香さんがデートしてたってこと!?」
「詳しくは知らん。ただ、最近香の周りで起きたことと言えばそれくらいしかない。リョウ、お前何も知らないのか?」
皿を拭いていたタコが振り向いた。
「初耳だねぇ」
「冴羽さん!」
「まっ、いいんでないの?アイツもようやくそういう相手ができたってことだ」
そう言うと、俺はさっさとその場を後にした。


アパートに戻ると、香はもう帰っていた。
夕飯の準備でもしているのか、キッチンにこもったまま出てこない。
ソファに寝そべり、さっきの話を反芻する。

「男ねぇ・・・」

つぶやいた言葉は煙草の煙とともに天井へ消えた。
いいことじゃないか。
堅気の男と一緒になれるのなら、もうこんな裏の世界に足を突っ込むこともなくなる。


**********



「実はあたし、告白したんです。もしあいつが受け入れてくれたらずっと傍にいようって決めて。・・・でも、だめでした」
そういって香は寂しそうに微笑む。
「だめだったらスッパリあきらめようと決めていたんですが、・・・それもできそうにありません。ははっ、・・・未練がましいですよね。ごめんなさい、あたし、細田さんとお付き合いできません」
そういって香は目の前の男をまっすぐに見る。男は表情を変えずにゆっくりと口を開いた。
「僕はそれでも構いませんが」
「・・・あなたの想いを利用することはしたくありません。だからっ」
「じゃあ、お友達、ということでどうでしょう?」

そう言うと、男はいつものように笑った。










今でもはっきり思い出せる。






後ろ手にドアを閉めると、膝から崩れ落ちた。

もう今までのようには戻れない。
最後の境界線をあたしから壊してしまった。


『おまぁ、いつまでたっても料理の腕あがんねぇのなぁ』

『わーお!モッコリ美女!』

『なーにやってんだよ、おまぁは』

『わわっ!待て!香っ!!』

『お、いいもん飲んでんじゃん。俺にもくれ』

『男の依頼は受けねぇって言ってんだろ』







『香』








堰を切ったように漏れる嗚咽を抑えることができない。
せめて声が外へ漏れないようにと身を伏せる。

リョウがあたしに特別な感情を抱いていたとは思わない。そこまで自惚れるほど馬鹿じゃない。
でも、真剣な告白をぞんざいに扱われるほど嫌われてはいないと思っていた。
あたし、6年、リョウのことが好きだったのよ。
断る理由にアニキのことを出さなきゃいけないくらい、あたしのこと嫌いだった?
男女って言うくらい、あたしそんなに魅力ない?
ほんの一瞬でも、あたしを見てくれたこと、なかったのかなぁ?




――諦めなければならない。




漠然とだが、義務のように感じた。
今までの曖昧な関係も、勝手に寄せていた想いも全部、終わりにしなければならない。


――リョウのそばに居続けるためには。


はっきり振られたにも関わらず、まだこんなにも好きだなんて。
リョウのことが好きで好きで、他の人を愛するなんてとてもできそうにないけれど。
・・・いつかもし、この想いが薄れる日が来たら。


その時が潮時かもしれないなと、歪む視界の中でうっすらと思った。




**********





「おい、リョウ。知ってるか?」
「あー?」
「カオリ、最近男とデートしてるらしいぞ」
「ああ。らしいな」
「って!いいのか!?お前、知っててっ」
「いーんだよ」
そう言ってリョウはタバコに火をつける。
「俺には関係ない」
「・・・・・・また」
ミックはあきれ顔で隣を見る。この男の意地っ張りは相当なものだ。何よりも大切に思っている彼女が他の男と会っているのを何とも思っていないわけがない。
「知らねーぞ、後悔しても」
ぼそっとつぶやいた言葉にリョウは反応しなかった。
ミックはそれを横目で見ると、グラスを片手に席を外した。




ゆらゆらと揺れる紫煙を視線で追う。


(あのときの告白はこういうことだったのかねぇ・・・)


あの香が俺に迫るなんて、よく考えればありえないことだ。
あいつの想いは知っているが、あんなふうに強引に迫ってくるなんてどう考えてもいつもの香じゃなかったはずだ。




なんで気づかなかった?




もう何度となくくり返す思考。

香の行動に動揺していたのは確かだ。
崩れそうになる理性を寸でのところで抑えたのも確かだ。
あわよくばこのまま・・・と思ったのも、確かだ。


『カオリ、付き合っている男がいるらしいぞ』


それを知った瞬間、これまでの疑問が一気につながった。
香の様子が変だったのも、あの夜のことも。
そして全身の血が逆流するかのように目の前が真っ暗になった。
タコから話を聞いたときは、まさか香に限ってと高をくくっていた。もし本当だとしても、それもいいかとさえ思っていた。
実際、着飾って出かける香を目にしたときは言葉を失った。



マジなんだ。



そう思った。香は本気で俺はない、他の男を見ようとしている。
それは俺が望んでいたことだった。それなのに。
この気分は何だ?
じりじりと追いつめられるような、心臓を鷲づかみにされるような、息苦しさで呼吸がうまくできない。




こんな想いは生まれて初めてだった。











死ぬほど後悔するリョウちん希望!



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