それでも

完全自己満足のCH二次創作ブログです。 想いのままに書き散らかしています。

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つのる想いは誰のせい

続いちゃいました。













「あ!総務課の冴羽課長!」
「出張から帰ってきたんだねー」
「あ~、今日もかっこいい・・・」
「ちょっと、あんた。よだれよだれ!」

ひそひそ話を背中で聞くあたしに、目の前の親友はにやりと笑ってみせた。

「やっぱりモテるね、冴羽課長」

「あれだけ目立てばそりゃそうでしょ」

箸をあたしに向けながら得意そうに話す親友は、はたと止まった。
おみそ汁をすすっていたあたしの動きも自然と止まる。


「・・・なに?」

「香、かわいくない」


「・・・・・・知ってる」

そう言うとあたしはハンバーグに箸を伸ばす。

「そこは、『あたし以外の女の前でかっこよくなんかしないで!』でしょ?」
「ハイハイ」
「もうっ!冴羽課長、本っ当にモテるんだからね!後で後悔しても知らないわよ?」
「後悔も何も、そんな関係じゃないし」

あ、あと10分しかない。急いで食べないと・・・って!




「・・・絵梨子」

「何よ」

「どけてよ、箸」

あたしの箸をつかむ絵梨子の箸。
ぐぐぐっと無言の攻防が続く。

「いい?よーく聞きなさいよ?普通、何とも思っていない相手の家まで書類なんか届けないって!あんたの家に行きたい口実に決まってんじゃない!」

「だから、あれは佐藤さんに」
「だったら直接佐藤さんの家に行けばいいじゃない。むしろその方が正しいと思わない?わざわざ間に人立てて受け渡しに間違いがあったら大変でしょ?」
「あたしの家の方が近かっただけでしょ」
「そんなこと言ったら木村くんや実香ちゃんの方が近いじゃない」
「頼みやすかったのよ」
「そこっ!!」

急に大声になった絵梨子に思わずびくっとなる。

「いーい?香、あんたの欠点はそこよ!こぉんなにかわいいのに、あんたは自分の魅力を何ひとつ分かっていない!!」

辺りの視線を一気に集めた親友は、しかし気にする様子はみじんもない。
あたしにぐぐっと顔を寄せると、声の大きさを少し下げて続けた。

「あんたの隠れファンが、うちの会社だけでも何人いると思ってんのよっ!分かってんの!?そこんところっ!」

あまりの勢いに押されて、あたしは言葉につまる。
・・・今、冴羽課長の話してたのよね?

「わかったわかった。だから落ち着いて」
「わかってない!」

あ、やっぱりばれた?

「わかったって。ほら、いい加減座ってよ」

絵梨子はまだ納得がいっていない様子であたしを見ている。
あたしは構わず、残りのハンバーグを口いっぱいに頬張った。



冴羽課長があたしの家に来たかったって?
そんなことあるわけないじゃない。
わかってる。都合よく解釈しちゃいけないってことくらい。



***




「槇村」

3日ぶりに顔を見る。それだけじゃ足りなくて、思わず声をかけた。
席から立ち上がると、俺の席まですぐ駆け寄ってくる。それすら、かわいい。

「はい、何ですか?」

「この前、悪かったな」

「あ、いえ。ちゃんとお渡ししました」

「何か言ってたか?」

「特には・・・。あ、データの容量がどうのって言っていたような気がします」

「容量・・・、わかった。サンキュ」

「はい」

そういうと、ぺこりと頭をさげ戻っていく。本当はとっくに佐藤さん本人から話は聞いていたが、ほんのささいなことでも話したくて声をかけてしまった。
こういうのって、職権濫用っていうのかも。

槇村が席に着き、パソコンのキーをたたく。
今日もあの北原って子とメシ食ってたな。確か高校の同級生とか。
あの二人が並ぶとちょっと迫力がある。まぁ、槇村の方は全く自覚してねぇみたいだけど。








「じゃあ、よろしく頼む」


経理課をあとにすると、喫煙所へ向かう。
わざわざ俺が出向くほどの用ではなかったが、たまにはこうして息抜きも必要だ。
火をつけ、肺いっぱいに吸い込む。
すると、俺の斜め前に立っていた男たちの会話が聞こえてきた。


「なぁ、お前が目ぇつけてた子、なんていったっけ?総務課の・・・」
「槇村さん?」
「そうそう!」




タバコの先から灰がこぼれる。

槇村?




「昨日俺見たんだけどさー、やっぱりかわいいな」
「だろ!?スタイルいいし美人だしさー、でもって全然気取ってないんだぜ?」
「ああ、そんな感じする」
「いいよなぁー。男いんのかなー・・・」
「それだよ」
「え?」
「俺、昨日見ちゃったんだよ」
「何をだよ」
「男といるとこ!」
「えー!マジかよ!」
「昨日夕方雨降ってきたじゃん?そうしたら、会社の前まで迎えに来てたんだよな、男の方が。すっげぇ仲良さそうに帰ってったんだよ、腕組んでさー」
「うわー・・・、すげーショック・・・」
「まぁ、あれだけかわいいんだから、男いないわけないよな」
「・・・だよなぁ」





男?


槇村に?







ふーっと煙を吐き出す。




まぁ、考えなかったわけじゃない。
あの容姿にあの性格だったら、そりゃいる方が当然だろう。






(・・・・・・)






火をつけたばかりのタバコを押しつぶす。

じりじりと心臓のあたりが痛い。







つのる想いはのせい








リョウちんはどんどん振り回されればいい(ニヤリ)
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