それでも

完全自己満足のCH二次創作ブログです。 想いのままに書き散らかしています。

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終わりのとびら


パラレルです。
リョウ・・・28歳くらい
香・・・17歳くらい

苦手な方はご注意ください。
















わりのと










「よ。」



おせんべい片手にテレビを観ていたあたしは、声のした方を振り向く。

まるで自分の家のように入ってくる男に思わず眉をしかめる。



「・・・・・・アニキなら仕事。」



視線を元に戻すと、コタツの布団を引き上げながらあたしは言った。


「ひぇ~、日曜まで仕事かよ。槇ちゃん相変わらず真面目だねぇ。」

そう言いながら男はコタツに入ってきた。

「今日は?休み?」

「・・・だからこうしてるんでしょ。」

「部活は?」

「・・・顧問の先生の都合でなし。」

「今度の大会は?」

「・・・来月の3日。」

「調子は?」

「・・・まぁまぁ。」

「テストは?」

「・・・終わったばっか。」

「ふ~ん・・。」


何なの、この質問攻め。隣でみかんの皮を剥いている男を横目にこっそりため息をつく。
何だってこうも家に来るのだろう。
自分だって仕事が忙しいくせに、暇を見つけてはやってくる。
しかもこっちの都合は一切おかまいなし。
こっちは自分の気持ちを隠すのに必死だっていうのに。
せめてもう少し環境が違ったらと思う。物心がついたときから隣にいた存在に、今更素直になれという方が無理じゃない?
さっきだってほら、そっけない返事ばかりして、本当に自分は可愛げがないと痛感してしまうじゃないか。







「んじゃ男は?」





「・・・は?」



「おまぁ、テストが終わって部活もなくて、こんな完全オフの日に一緒に出かける男いねぇの?」


「・・・だったら何。」

何を言い出すのかと思ったらまたこれ。
人の顔見れば「彼氏できたのか」だの「男つくれ」だの。
いい加減、しつこいんだっつの。


「もう17だぜぇ?そろそろ男つくったほうがいいんじゃねぇのー?」

「うるさいな。ほっといてよ。だいたい、あんたには関係ないでしょ。」

「いーや!関係ある!親友の妹の将来だろ?心配して当然じゃん!」

「あんたのは心配じゃなくて、余計な干渉っていうのよ。」

ホント、腹立つ。人の気も知らないでベラベラとっ。


「好きなやつとかいねぇの?」

「・・・まだこの話題続けるの?」

「なぁ~。どうなんだよ~。」

もう少しで30のくせに。いちいち子どもなのよ。






「いるよ。」



「・・・」

「好きな人、いるよ。」

早く終わらせたくて、あたしはしぶしぶ話し出した。

「・・・へぇ。どんなやつ?」

「一言じゃ無理ね。いろいろ複雑な人だから。」

「・・・そんなやつのどこがいいんだ?」

「あたしもそう思う。いい加減やめればいいのにって。
でも無理なのよねー。寝ても覚めてもその人のことばっか考えてるから。何度もやめようって思ってきたけど、結局顔見ると戻っちゃうのよね。ああ、好きだなぁって。」

「・・・・・・語るねぇ、香チャン。」

「まぁね。」

「そいつとはうまくいきそうなのか?」

「さぁ、どうだろ。糸の切れた凧みたいな人だから。」

「でも好きなんだろ?」

「自分でもあきれるくらいに。」



―――リョウ、あなたのことが。



喉まで出かかった言葉を呑み込む。
しばらくの沈黙のあと、





「ま。俺が許したやつだったらいいけどな。」







そう言うと、男は帰って行った。








あたしが誰を連れてきても、きっとあんたは許すわよ。
でもあんたはあたしの父親じゃない。兄弟じゃない。

あたしは、あんたに、許してほしくなんかない。


この想いを伝えることができたなら、未来は変わるだろうか。
決して交わることのない線のあたしたち。


分かっている。

分かってはいるけど。

この恋を終わりにすることがまだ、できずにいた。















何を言いたいかと言うと、残酷なリョウちんです。
付き合ってもいないのに、「俺が許したやつならいい」って、あんた何様っ!?というね。
父親気分で言うのでしょうか・・・。男性の心理というのは分かりませんが、女性にとって好きな人に言われることほど残酷なことってないのかなぁと思って書きました。まぁ、実際のところは、リョウちんはカオリンが好きでしつこくリサーチしていたという感じなのですが。
つっけんどんなカオリンは書いていて新鮮でした。







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