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in captivity《完》

captivity(5)

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(何て色気のない・・・。)

これが俺の印象だった。
部屋に入った途端、帯を解き始めた女。商売女には珍しく短く、少し赤茶色な髪。化粧も薄く、派手さも華やかさもない。つまり、全く俺の趣味ではないということだ。
その女を思わず「買う」と言ってしまったが、ここまで色気のない商売女は初めてだ。

(おいおい・・・。)
どんどん解いていく帯を目の前に唖然とした。帯を解く女の指はわずかだが震えていた。初めて客を取るわけでもないだろう。女はまるで初心な小娘のようだった。挙句の果てに、俺の好みまで聞いてきた。
(さっそく始める気かよ。)
何の会話もなしに、部屋に入った途端に女を抱くなんて。そんな野蛮なマネをする人間に見えたのだろうか。
俺は立ち上がり、女の前に立った。これから色めいた行為を始めようとする顔にはとてもじゃないが見えない。
挑むような瞳は、かすかに揺れていた。

一瞬、女は何が起こったか分からない様子だった。馬鹿にされたと思ったのか、何をするのかと聞いてきた。

(俺だってこんなことしたくてしてんじゃねぇっつーの。)
内心ため息をつく。
「安心しな。俺はアンタみたいに色気のない女を抱く趣味はない。」
嘘じゃなかった。色気のない女なんぞ興味ないし,そんな女を抱くほど困っちゃいない。
「じゃあ、どうしてあたしを買ったわけ?」
女は大きな目を吊り上げている。

どうしてって・・・。
「客を取れなくて困ってたんだろ?」
瞬間,女の目が翳ったのがはっきりと分かった。俺が同情したと思ったのか,女の態度が変わった。
さっき見た初心な女とは反対に,「商売女」の顔をしていた。そしてその顔は「作られたもの」だった。

女を買うような男に同情されたってのが気に障ったのか。



『じゃあ、どうしてあたしを買ったわけ?』
さっきの言葉が木霊する。
どうして、か・・・。葉巻を吹かしながら考える。
まさか本気で抱くつもりだったわけじゃない。ただその場の流れだった。この仕事をしていながら,客をあえて「取らない」という女に興味があった。それだけだ。

酒を持ってきた女は,終始商売女の顔をしていた。酌をしながら当たり障りのない話をする。

「そう言えば名前を聞いていなかったな。」
突然の問いかけに女は一瞬止まったが,すぐに
「コウです。」
とだけ答えた。

コウか・・・。
「字はどう書く?」
「さぁ・・・。『紅』でも『荒』でも何とでも。」
「『荒』とはおもしろいな。俺はてっきり『香』だと思ったがな。」
「かおり」という言葉が俺の口から出た途端,女の顔色が変わったのがはっきり分かった。

「図星か?」
俺の問いかけに女は気丈にも平静を取り戻した。
「名はとうに捨てましたので。」
そう言うと満面の笑みを見せ,また酌をした。
近くで見ると予想に反して整った顔立ちをしている。透き通った肌にうっすらと引かれた紅。伏せた睫は長くわずかに震えている。すらりとした首筋から鎖骨が浮き彫りになっている。

女から酒を取り上げる。一瞬の出来事に女は目を開くが,かまわず押し倒す。



「・・・抱かないんじゃなかったの?」
「気が変わった。」
「色気のない女なのに,大丈夫?」

俺が「機能」するのかと聞いているのか。なめられたもんだ。
自嘲気味に聞いてきた女の唇を噛み付くように奪った。











さて、ここからどうするのか(自分が)
・・・が、がんばりマス
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