それでも

完全自己満足のCH二次創作ブログです。 想いのままに書き散らかしています。

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正しい距離のはかり方

「ゼロの距離」のリョウ視点です。















「・・・い、おい。リョウ?」

元相棒の顔を見なくても何を言いたいか分かる。
俺だってそう思ってるさ。

「らしくない」って。






正しい距離のはかり方








眠りが浅くなった瞬間に気づいたとなりの存在。
しかも相手に腕を巻き付けている、いわゆる抱きしめている状態ってやつで。
目を見開き、こめかみを汗が流れ、ハンマーだけじゃすまないかもと覚悟を決めた。
間違いは犯していないとしても、この状態はまずすぎる。何にって、・・・たぶん俺にだ。
そう頭でわかっていても指一本の力も動かせない。腕の力を緩めることも強めることもできず、しばらく現状維持を決めた。

規則正しい寝息を立てる相棒の顔をまじまじと見る。普段はこんなふうにこんな距離で眺めることはない。それが俺の決心をますます鈍らせた。

長いまつげに透き通る肌。わずかに開いた唇に髪から香るシャンプーのにおい。
感じたことのない腕の中の感触と温度。
長年築いてきた「男女」というフィルターが音を立てて軋む。

昨夜は確か・・・、でかい依頼が終わって、打ち上げとか言って飲み過ぎて・・・。
で、この状況。ベッドに入ったことを覚えてないところを見ると、俺も相当酔っていたらしい。しかも、普段「唯一もっこりしない女」なんて言いながら腕はしっかりホールドっておい。

女なんて抱き慣れてるし今さらなにも感じることはないはずだ。
それなのに何だこの心臓の音は。やけにうるさく響く。思春期のガキか俺は。

面倒だと自分に言い聞かせて、寝ぼけたふりをして、香との距離をぐっと縮める。
布一枚越しに感じる温度がもどかしく、直に触れたいと感じてしまったのは寝起きだからだ。
胸に感じる柔らかい感触とか重さとかを心地よいと思ってしまったのは、久しぶりに女を胸に抱いたからだ。
香だからとか、そんなこと、一切ない。











「・・・い、おい」
「あん?」
「どうしたんだよ、リョウ」
「なにが」
「ココロココニアラズって感じだぞ」
「・・・」




あの日から香が消えない。
正確に言えば、胸に抱いた香の感触とか温度とか匂いとか、そういうもん。
いつも俺の中にいて、ふとした瞬間に出てきやがる。正直、どうしたらいいかわからん。



「そういえば今日カオリがさ、」


「!」

名前が出てくるだけで反応とか、俺ってどんだけ。

「買い物帰りかな、荷物いっぱい持っていて前見えなかったんだろうな。カオリにしては珍しかったと思うよ」

先をうながすように視線を送る。

「つまずいたんだよ。あ、心配ムヨウだ、転ぶ前に間に合ったから」

そう言うとミックは鼻の下を伸ばした。

「あ?」

「いや~、あれだな。カオリ、すっごく柔らかいのな」

「・・・」

「いつもハンマー振り回してるからもっとしっかりしてると思ったら意外と華奢だし」

「・・・」

「いい匂いだし」

「・・・」

「一瞬だったとはいえ気持ちよかっ、ま、待てっ何だそれは!リョウ!!」

「うるせぇ」

「オ、オレはカオリを助けたんだぞっ!」

「そのわりに下心見え見えじゃねぇか」

「な、なんでおまえが怒るんだっ!?いつもなら『あんな男女に趣味が悪い』って言うところだろっ!?」


うるせー。俺だって知るか!
何でこんなにむかついてんのかも、何でこんなに香のことを考えてんのかも、俺の方が知りたいっつーの。

とにかく。
あいつの感触とか温度とか、そういったものを感じたおまえが悪い。

真っ青になりながら逃げる元相棒に照準を合わせながら、俺は引き金を引いた。










でも当たらないけどね(笑)

お久しぶりです。とりあえず、現状に我慢きかなくなったので現実逃避を。
お返事とか挨拶とかいろいろ遅れててすみません(土下座)
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